2025.01.15
※私の施術体験を自伝として投稿しております。同業の先生方や同じ症状で悩んでいる方のお力添えになれば幸いです。また、投稿している施術に関しましては、患者様のプライバシーを守るために数年前の施術を投稿しております。
今回紹介するのはサッカー部の学生患者様。
練習試合中にキック動作で太もも裏に違和感、その翌日には歩くのも痛いとのことで来院。
原因は何?
“一流の施術家とは、一流の技術より原因を見つける能力が一流じゃなきゃダメやぞ!”
…はい、今日もこの言葉を思い出しながら原因を追及していきます。
ハムストリングスの損傷?
坐骨神経からの関連痛?
筋硬結?
骨盤のズレが影響してる?
まさか腰から??
いろんなパターンが頭をよぎります。
今回のチェックで気づいたこと。
うつ伏せでの膝屈曲、左右差あり。痛む方だけ途中で止まる。
片脚で立たせると、患側は安定せず。
触診していくと、ハムスト中央に軽い張りを感じる程度。
熱感や腫れ、陥凹はなし。
→これは深部に隠れた筋硬結のパターンか?
1回目施術内容
触診で圧痛部位を特定。関連する深部ポイントに向けて鍼を斜刺。
筋肉がピクッと反応。
私:この治療の痛みと、キックしたときの痛み、どっちが強い?
学生:うーん、今の方がキツいかもです…。
私:あと少しやけん、耐えてくれよ〜!
心の声:顔に出してくれんと、本当に痛いのか分からんっちゃけど!(笑)
施術後:
筋肉痛のような痛みあり。若干の炎症反応。圧痛部の感覚鈍麻。
重心かけると、前より痛みが強くなった様子。
親御様に、施術内容と術後に炎症で一時的悪化する可能性、回復予測を説明。2日後の再来院を案内。
2回目(初診から2日後)
【問診】
私:その後、痛みはどう?
学生:翌日はちょっとひどくなったかな?と思ったけど、今日はだいぶ良いです。
私:ズキズキするような痛みだった?
学生:はい、何もしてなくてもずっと疼いてて…。でも説明を思い出して「これが普通か」って思えました。
心の声:言っててよかった、あのひと言!(セーフ!笑)
私:10段階の痛みで、最初が10なら今どのくらい?
学生:3か4くらいです。
【触診】
深部の筋硬結はまだ残っているが、前回より圧痛も重心時痛も改善。
膝を伸ばすときの違和感は少し残る。
心の声:よしよし…この流れなら、今週中にいけるかも。
施術内容
高周波電療+手技+PNFストレッチ。
患部に皮内鍼を貼付して終了。
術後の変化:
圧痛・動作時痛ともに軽減。
今回は親御様不在のため、学生さんに丁寧に説明して、保護者へ伝えていただくようにお願い。
3回目(初診から6日後)
【問診】
私:痛みはどう?
学生:もう全然痛くないです!部活も再開してます!
私:でもね〜、治った直後って「いつもより動ける!」って錯覚するんよ。実際は身体まだ本調子じゃないけん、慎重にな〜!
心の声:無理してまた来るパターンは…できれば回避したい(笑)
【触診】
患部はほぼ治癒。
ただし骨盤周囲に軽い左右差 → かばった結果かな?
施術内容
全身調整の手技+骨盤周囲へのストレッチ。
日常で取り入れられるセルフストレッチを指導して終了。
【所見まとめ】
今回の原因は、ハムストリングスの深部筋硬結による動作時痛。
表面からは見つけにくいタイプだったため、触診と動作評価がカギでした。
治癒だけでなく、再発予防・競技パフォーマンスの維持も意識して取り組めた症例です。
「はぴねす接骨院・はぴねす鍼灸院」のホームページでは、こうした症例をもとにした予防法やケア法を発信中です。
興味ある方はぜひチェックしてみてくださいね!
院長:永田