2024.12.25
※この投稿は数年前の施術記録をもとに再構成したものです。
同じように悩んでいる方や、その保護者様の参考になれば幸いです。
個人が特定されないよう配慮の上、投稿しております。
【来院時の状況】
今回ご紹介するのは、中学2年生の女子バスケットボール部の生徒さん。
練習中のダッシュ後に急ブレーキをかけた際、
右太もも裏(ハムストリングス)にピリッとした痛みを感じ、そのまま動けなくなったとのこと。
「その場では我慢できたけど、帰宅後に痛みが増してきた」と、ご家族と一緒にご来院。
【まずはしっかり確認】
服装はそのままで(ジャージ着用)、肌を出さずにできる施術方法で対応します。
【確認内容】
歩行はできるが、太もも裏にツッパリ感と違和感あり
前屈すると途中で痛みが出る
圧痛あり。熱感や腫れはなし
軽度の肉離れ+深部の筋硬結が疑われる状態
急性期ではないが、**「悪化させる一歩手前」**の状態と判断。
心の声:よし、これは早めの対応で回復できそう。無理させず、本人にも安心してもらえるように言葉を選ぼう。
【1回目の施術】
服の上から、深部の筋緊張に対する手技療法
運動刺激を入れない静的な手技中心
圧痛が強い部位には微弱電流機器を使用(衣服の上から可能)
保護者様へも丁寧にご説明
私:「炎症はないけど、筋肉がギュッと固まってる感じがあるから、そこを少しずつ和らげていくね」
学生さん:「はい、お願いします…(ちょっと緊張気味)」
私:「大丈夫よ。痛くしないようにするから、何かあったらすぐ言ってね」
心の声:言葉かけ一つで安心感は全然違うけんね。信頼関係、しっかり作っていこう。
【施術後】
圧痛の範囲が少し狭まり、動きやすさも出てきた
歩行時の違和感が少し減少
保護者様にも「今後の注意点」や「痛みが一時的に増す可能性」を説明
→ 次回まで無理のない生活をお願いして終了
【2回目(初診から2日後)】
【問診】
私:「昨日と今日で、太ももの調子どうだった?」
学生さん:「昨日ちょっと痛みが強かったけど、今日は前より楽です」
保護者様:「座るときも楽そうでした」
【確認】
圧痛は軽減
前屈の可動域が少し拡がる
歩行スムーズ
運動再開にはまだ早いが、順調な回復傾向
心の声:説明どおりに良くなってきてる。無理させず、あとひと押しやね。
【2回目施術】
服の上からの深層筋アプローチ
ハムストリングスのストレッチと筋膜リリースを中心に
最後に円皮鍼(肌をあまり出さずに貼れるタイプの鍼)で患部を安定化
【3回目(初診から7日後)】
【問診】
私:「違和感や痛みは、まだある?」
学生さん:「全然ないです!部活もそろそろ行けそうです」
私:「もう少しだけリハビリ期間作って、ケガを繰り返さんようにしよっか」
【確認】
痛みゼロ
可動域フル
筋肉の硬さも解消
→ リハビリメニューに移行決定!
【3回目施術】
股関節〜太もも周囲のバランス調整
自宅でできる“軽めの筋トレ&ストレッチ”指導
保護者様にも「再発予防のための注意点」をお伝えし終了!
心の声:痛みがなくなっても、信頼関係はここからが本番。無理しない大切さ、ちゃんと伝わったかな?
【所見まとめ】
今回のケースは、女子中学生のハムストリングス軽度損傷+筋硬結でした。
痛みの部位が思春期の生徒さんにとってデリケートな箇所であるため、服を脱がず、接触の仕方にも最大限配慮しながら施術を行いました。
症状だけでなく、本人の気持ちに寄り添った対応が、ケガの回復スピードにも影響することを、あらためて実感しました。
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院長:永田