2021.02.17
前回からの続きです。
今回は”運転技術” “速度感覚の欠如”の話しをします。
交通事故を起こすドライバーは大きく2種類のグループに分けることができます。
一つは高齢者と初心者のグループです。ペダルの踏み間違いなど運転操作や状況判断の誤りに起因する交通事故は、高齢者の判断力や運動能力の低下と、初心者の操作不慣れによるものが主な原因と考えることができます。
もう一つのグループはベテランドライバーの悪習慣です。運転姿勢を正しく取ることが大事であることは、意外と知られていません。自分のドライビングポジションや操作方法に無頓着で、窮屈さを避けるためゆったりとしたドライビングポジションを取り、その結果、運転の操作自体もいい加減になり、ステアリング操作などが状況によって変わってしまうようなドライバーを多く見かけます。根本的な問題として、こうしたドライバーは危険性の認識度が低いことが挙げられます。そのためもあって速度感覚が養われていないドライバーを多く見かけるのです。最近のクルマは快適すぎて速度感覚を掴みにくいことも影響していますが、私はこれを非常に危険な状態だと思っています。
車速が高まっても車間距離をとらず短いままであったり、スーパーの駐車場などの狭い空間でも勢い良く走り抜けてしまったりするドライバーを見かけることが珍しくありません。実はこれが、交通事故のもう一つの大きな原因「速度感覚の欠如」なのです。速度感覚が鈍いことによりスピードが出ていることに気付かないだけでなく、車間距離も短くなって、渋滞の末尾や高速道路の料金所付近での減速が遅れ、追突事故を起こす原因になっています。
忙しく日常を過ごしている人が多いため、時間に追われていることも背景としては大きく影響していると思います。しかし、クルマの運転は人の生命を左右しかねない重大な行動だということを忘れずに、余裕をもって慎重な運転を心がけるようにしたいものです。