2025.05.11
「なんか、毎日ダルい。俺、どうしちゃったんだろう」
~自分でも理由がわからない不調に悩んだ中学生男子の話~
※こちらは私の施術体験を基に再構成しております。患者様のプライバシーを守るため、内容・時期を一部調整しています。
同じような悩みを抱えるご本人、保護者の方にとって、少しでもヒントになれば幸いです。
きっかけは、母親のひと言から
「うちの子、最近ずっとダルいって言って、学校行っても保健室にいることが多いんです」
「もともと元気な子だったのに、急に無気力になって、ゲームも部活もあまりしなくなって…」
そう話しながら来院されたのは、お母様。
後日、本人も来院されましたが、最初はうつむき加減で、
「特に痛いとこはないけど…なんか、毎日しんどいです」と一言。
体からの“なんとなく不調”のサイン
詳しく話を聞いてみると、こんな様子でした:
・朝起きられない
・学校に行っても眠気とダルさが抜けない
・食欲が落ちてきた
・頭がボーっとする
・急にイライラする
・「頑張ろう」と思っても体がついてこない
病院では「自律神経の乱れかもしれませんね」と言われ、薬は出されたけれど、本人にはあまり変化がなかったとのこと。
診てわかった、体の中の緊張
初診時の観察と触診で、以下のような特徴が見られました:
・肩〜首の筋肉がガチガチに緊張している
・背骨が丸まり、呼吸が浅くなっている
・腰や骨盤に軽いゆがみ
・手足が冷えていて、血流が悪い
・脈が細くて弱く、疲労がたまっている様子
・思春期の男子にはよくある、「心のストレスが体に現れている状態」でした。
鍼灸と矯正で、体のブレーキをゆるめる
まずは、背中と腰への温灸で、自律神経を整えることを目的に施術。
身体の緊張を取るため、首〜背中の軽い矯正も行いました。
鍼は極細のものを数本使用し、以下のツボを選びました:
【神門】【内関】…不安・緊張をやわらげる
【足三里】【三陰交】…消化・代謝・体力を補う
【百会】…脳の疲れや思考のモヤモヤに
本人が「注射嫌いです…」と不安そうだったので、最初は刺さない鍼(てい鍼)からスタートしました。
少しずつ「変化」が出てくる
2回目の施術後、彼がこう言ってくれました。
「昨日、久しぶりに朝ごはん全部食べられました」
3回目には、
「先生、今日体育出れたんですよ。ちょっと走ったら気持ちよくて」
5回目くらいには、「また友達とサッカーしてぇな」なんて言葉がポロリ。
その言葉に、お母様も涙ぐまれていました。
今では、月に1回のペースで通院中
現在は、部活にも復帰しながら、月に1回のメンテナンス施術を継続中。
以前のような「モヤモヤ感」はだいぶ少なくなり、
時々照れながら笑うようになりました。
本人いわく、
「ここに来るとスッキリする。なんか、頭の中が軽くなる」
とのこと。嬉しいひと言です。
思春期の“しんどさ”は、心だけじゃない
中学生という時期は、身体が急に成長し、心もついていかないことが多いです。
頑張りたいのにうまくいかない、なんかイライラする、やる気が出ない。
それは決して「甘え」ではありません。
心が乱れているように見えて、実は体が疲れていることも多いんです。
鍼灸や矯正で、まず「身体」を整えてあげると、
気持ちや行動にも変化が現れる――それが、私のこれまでの臨床で何度も実感してきたことです。
もし、お子さんの「なんとなく元気がない」が続いていたら。
まずは身体を緩めるところから、はじめてみませんか?
はぴねす鍼灸接骨院
院長:永田






