2025.10.14
【踵の痛み・シーバー病(中学2年生・陸上部男子)】
※この投稿は施術体験をもとにした症例自伝です。
同業の治療家の方々や、似た症状に悩む方へのヒントになれば幸いです。
なお、個人情報保護のため内容は過去の症例に基づいています。
【今回の患者様】
中学2年生の男子。陸上部で短距離メイン。
練習中のダッシュ後、踵(かかと)の後ろ〜下あたりに「ズキッ」と鋭い痛みが走り、そこから着地が怖くなってしまったとのことで来院。
翌日、歩くたびに痛みが増し、つま先歩きでなんとか登校していたらしい。

【原因は?】
――「原因が分かれば、8割は治ったようなもんだぞ」
いつもの恩師の言葉を思い出しながら、今回も地道にチェック開始。
歩行時、明らかな跛行(かばい歩き)
踵骨後方〜アキレス腱付着部の圧痛あり
軽度の腫脹
足関節の背屈制限(痛みによる防御反応)
アキレス腱の緊張増大
母趾屈曲・片脚立ちで痛み誘発
→ 結論:シーバー病(踵骨骨端症)+アキレス腱付着部炎(成長期の典型パターン)
心の声:あー、これは部活を頑張ってる子に多いやつ。負荷だけじゃなくて「成長のスピード」に体が追いついてない。
【1回目施術】
痛みの局所だけを攻めるのではなく、ふくらはぎ〜足底〜アキレス腱ラインを“セット”で調整。
下腿後面の緊張ポイントに浅刺→低周波通電(非常に反応良)
アキレス腱周囲の滑走改善のための徒手アプローチ
足底アーチ調整(内側縦アーチの低下あり)
少年:「なんかスーッとします」
私:「よしよし、ちゃんと反応しとる。今のうちに原因を根本から抜いていくけんな」
心の声:素直に感じたまま言ってくれる子は施術が組み立てやすい。
【施術後の状態】
歩行痛はまだ残存
圧痛は軽減(反応良好)
背屈は施術前より+5°改善
足底の張り感が大幅に減少
→ ご本人・保護者へ、「これは魔法じゃない」「成長期の疾患は回復の波がある」 と丁寧に説明し、2日後に再診へ。
【2回目(初診から2日後)】
【問診】
私:「前回からどう?」
学生:「翌日はけっこう痛かったけど、今日は歩くのがだいぶ楽っす!」
私:「10段階で言うと?」
学生:「10だったのが…6くらい!」
心の声:理解度高い。治りが早いタイプや。
【触診】
圧痛 40%減
踵の腫れはやや引く
アキレス腱の牽引痛はまだ残る
片脚立ち→“痛いけどできる”レベルまで改善
足底の柔軟性UP
【2回目施術】
下腿三頭筋の深部リリース(手技+軽いストレッチ)
足底〜内側アーチの形成アプローチ
踵骨への衝撃を軽減するテーピング
**円皮鍼(貼る鍼)**で24時間の軽い治療効果をキープ
施術後、歩行が明らかに軽い。
本人:「あ、痛っ…いや、でもさっきより全然いいです」
心の声:OK。このまま流れ作る。
【3回目(初診から6日後)】
【問診】
私:「痛み、今は?」
学生:「もう全然大丈夫っす!走るのも軽いダッシュならいけます!」
私:「いいね。ただし“全力ダッシュの解禁”はまだ先。3日間は7割までな!」
心の声:ここで調子乗ったら再発一直線。慎重にいかせるバイ。
【触診】
圧痛ほぼなし
足関節背屈、左右差なし
アキレス腱の牽引痛も消失
片脚立ち・ジャンプ動作クリア
足底アーチも安定
【3回目施術】
下腿〜足部の連動ストレッチ
再発予防エクササイズ(ふくらはぎ下部・足底・ヒラメ筋)
スプリント動作のフォーム指導(衝撃吸収の仕方を指導)
【所見】
今回の症例は、陸上のダッシュ動作による踵骨への反復衝撃+成長期の骨端部の弱さが重なって発症した、典型的なシーバー病でした。
施術では、痛みを取るだけではなく、
アキレス腱の牽引負荷を分散させるための筋バランス調整、足底アーチの回復、動作改善 までを一貫してアプローチしました。
再発しやすい疾患のため、3回目までに“痛みゼロ+動作の再構築”まで到達できたのは良好な経過と考えています。
【保護者の方へのメッセージ】
成長期の踵の痛み(シーバー病)は、
「痛む→休む→痛みが引く→また動く→再発」
という“負のループ”になりやすいのが特徴です。
しかし、きちんと原因を見極め、
アキレス腱の負担を減らす筋膜調整
足のアーチ機能の回復
正しいフォームの習得
負担の管理(休むべきラインの見極め)
これらを行えば、しっかり改善し、部活動にも万全で戻れます。
今回のお子様も、素直にこちらの指示を守り、回復の波を上手に乗り越えられたことで、短期間で良い状態を作ることができました。
辛い痛みで不安な時期もあったと思いますが、焦らず段階を踏めば必ず良くなります。
今後も再発防止までしっかりサポートいたしますので、どうぞ安心してご相談ください。
ストレッチや予防法は
「はぴねす鍼灸接骨院・はぴねす接骨院」ホームページにて公開中です。
部活を頑張るお子様のケガ予防に、ぜひご活用ください。
院長:永田





