うつ病~予防~
2025.07.23
前回は原因・症状について紹介しました。
今回はその予防法をご紹介します。
【予防】
1.睡眠
睡眠不足や不眠は万病のもとですが、うつ病予防の場合、まず、ぐっすり眠ることが最優先の対策です。
睡眠はストレスに対して有効で、回復効果があります。一日で溜めたストレスを睡眠で回復させ、蓄積させないことは非常に大きな予防効果になります。
ぐっすり眠るためには、起きる時間を毎日固定し、昼間はなるべく体を動かし、体に適度の疲れを負荷するのも一つの方法です。
2.日光浴
日光浴のメリットは二つあります。
一つは、陽の光を浴びると脳内の神経が刺激され、セロトニンが分泌され、副交感神経が刺激され体がリラックス状態となります。より多くのセロトニンを分泌させるには朝の日光浴が効果的だと言われています。
一つはビタミンDが生成されます。ビタミンDは脳機能を活性化し、記憶力、集中力、判断力が高まるとされています。
3.規則正しい生活
すごく当たり前のことですが、これがなかなか実行できません。
また、気分がイラついていると、ついつい暴飲暴食にはしったりします。決まった時間に起きだし、夜更かしを避けて就寝し、三度の食事を守るようにしましょう。
実際、うつ病を発症している人の多くは、生活リズムが乱れています。
4.有酸素運動
有酸素運動とは、酸素を多く取り入れ、その取り入れた酸素で体内の脂肪を燃焼させるための運動をさします。ジョギング・ウォーキング・水泳などが有酸素運動になります。
休日に時間を作って、公園でジョギングしてひと汗かくようにしましょう。汗と一緒にストレスが蒸発してしまうような爽快な気分になるはずです。
5.ストレス発散
ストレスを溜め込まない、というのもうつ病の予防の重要ポイントです。仕事にストレスはつきものです。
大切なのは、自分に合ったストレス発散の手法を身に付けるということです。誰にでもできて、今すぐに始められるストレス発散法の一つが、先に上げた運動です。
ストレスの原因を誰かに聞いてもらうこと。つまり、気の置けない親しい人に愚痴をこぼすのもストレス解消につながります。
6.考え方を見直す
うつ病の治療では、認知行動療法がおこなわれます。うつ病の人は出来事の捉え方や考え方が、悲観的です。
このうつ病患者に特有の認知のパターンを修正するのが認知療法です。認知療法では、感情を出来事からくるものと捉えずに、考え方からくるものと捉えるようにすることで認知の歪みを修正し、悲観的な考え方にならないようにします。
うつ病になりやすい人は、「~しなければならない」とか「~すべきだ」と思い込む傾向が強いとされています。こういう固定観念があると、独断的な思い詰めに捉われ、ストレス環境の中で認知に歪みがでてきます。
もっと柔軟に、完璧を求めるのでは、自分にあった、自分を楽にするような考え方でものごとを見つめるように訓練することが重要です。
【まとめ】
うつ病はストレスが誘因になることが多いので、ストレスが過度にならないように、無理な仕事は引き受けない、相談相手をもつなどの精神衛生的配慮をしておくことが大切です。
また、適度な運動と十分な睡眠を心がける、バランスのよい食事を取る、インターネットやゲームに過度の時間を費やさないなどのライフスタイルでの心がけが予防に有効です。
次回、はぴねす鍼灸院のうつ病に対する治療をご紹介します。