2015.03.07
症状
上腕二頭筋は長頭と短頭の2つからなり、この筋の炎症や断裂のほとんどが長頭側の腱である上腕二頭筋長頭腱で起こります。
上腕二頭筋腱炎では、炎症が起きることで、挙上時や外旋を行う投球動作等での痛みや、夜間痛などを引き起こします。
断裂した場合、断裂直後は肩から上腕にかけて痛みがでますが、痛みは数日で落ち着くことがほとんどです。
その後、皮下出血や腫脹がみられ、また、断裂したことにより筋が下がることで力こぶが肘近くに出来るようになります。
<炎症時の症状>
投球動作などで痛みがある。
夜間痛を生じる。
<断裂時の症状>
肩から上腕にかけて痛みがある。
肘前面に腫れや皮下出血がみられる。
力こぶが肘近くに現れる。
上腕二頭筋とは
上腕二頭筋とは通称、力こぶと呼ばれている、肩から肘にかけて走る筋です。
上腕二頭筋は、肘を曲げたり、物を引き上げたりする役割を果たします。
この筋は二頭筋と呼ばれる様に、上端で長頭と短頭の二つに分かれます。体の外側に分かれている長頭は上腕二頭筋長頭腱として肩甲骨関節窩の上部から始まり、途中で上腕骨の結節間溝という溝にはまっています。もう一方の体の内側に近い短頭は肩甲骨烏口突起から始まります。
主な原因
上腕二頭筋長頭腱炎は、野球やバレーボール・水泳等の投球動作やオーバーヘッド動作を繰り返し行うスポーツでよく発生する他、中高年の人では、特に運動をしていなくても肩関節周囲炎の一つの症状として発生する場合も多くあります。 原因の一つとして構造上の問題があり、長頭は結節間溝と呼ばれる上腕骨近位部にある溝に入っており、上腕骨と長頭に摩擦が起きやすい構造になっているため、ストレスが繰り返し起こることで、炎症が起こりやすい状況にあります。また、炎症や刺激が繰り返し起こることで、徐々に弱化していき変性した結果、断裂に至る場合があります。それ以外にも、一度の外傷で断裂に至ることもあります
治療方法
治療では、保存的治療が行われ、アイシングで痛みや炎症を抑える治療が施されます。また、可動域訓練や段階的な筋力強化訓練を徐々に進めていく運動療法を行います。 上腕二頭筋長頭腱が断裂した場合、受傷部以外の上腕二頭筋腱と肘関節屈曲に働く他の筋群があるため、若干の筋力低下ありますが、機能上は問題がなく、完全に断裂してもそのままの状態で保存的治療が施されることがほとんどです。
はぴねす鍼灸接骨院では、早期回復が望める酸素カプセルを併用して治療を行います。
また、治癒後はリハビリトレーニングも行っています。
上腕二頭筋長頭炎の疑いがある場合は、お気軽にご相談ください。