2015.06.02
症状
先天性股関節脱臼は新生児から幼児期にみられる疾患で、大腿骨の骨頭が寛骨臼から脱臼及び亜脱臼している状態のことをいいます。 外傷性脱臼とは異なり先天性の場合、大腿骨頭が関節包に覆われたまま脱臼しているため児童には痛みがなく、股関節の開き具合や脚の長さなどで診断していきます。
<確認できる症状>
股関節の開きが悪い。(開排制限)
左右の脚の長さが違う。
股関節を動かす時にクリック音がする。
股関節の構造
股関節はボール状になった大腿骨頭とソケット状の寛骨臼からなる関節です。関節表面は軟骨に覆われていることでスムーズに関節が動くようになっています。 運動は制限されていますが、屈曲、伸展、内転、外転、回旋といった動きが可能となります。
主な原因
先天性股関節脱臼は、新生児から生後6ヵ月の間にみられる場合と生後1年前後でみられるものがあります。 前者では、1970年頃までは発生率が約1%ありましたが、現在の日本では小児健診が発達しているため、急激に減少し、約0.3%未満の発生率となっています。その中でも比較的、女児に起こる場合や左側の股関節に起こる場合が多いようです。 後者は乳児健診で見逃された脱臼で、歩行開始の遅れや正常に歩行が出来ないということで来院し発見されることがあります。 いずれも先天的に関節弛緩が強く不安定な股関節に対して、周産期に何らかの外力が加わることで脱臼してしまう場合がほとんどです。
治療
先天性股関節脱臼は早期発見し治療することで経過は良好となります。 治療は一般的な装具による治療や牽引療法などの保存的治療が行われます。 また、場合によっておむつや衣服の使用に対する注意や抱き方の指導を行うこともあります。
はぴねす鍼灸接骨院では、後遺症でお悩みの患者さんに合った鍼灸治療を行います。
また、治癒後はリハビリトレーニングも行っています。
先天性股関節脱臼の疑いがある場合は、お気軽にご相談ください。