2015.04.16
症状
環軸椎回旋位固定とは、首が左右どちらかに傾いて、傾いたまま動かせなくなる斜頚と呼ばれる疾患の一種で、症状としては首の傾きの他、無理に動かそうとすることで痛みを伴います。
固定位が完成すると疼痛は軽減しますが傾きは持続し、放置した場合、顔面や頭部の変形を来すことがあります。
また、慢性化した場合には再発を繰り返すこともあります。
<主な症状>
首が曲がったまま戻らない。
首を動かせない。
腕の感覚が鈍くなったりする。
無理に動かそうとすると痛みを生じる。
環椎・軸椎とは?
頚椎の中で、第1頚椎は環椎、第2頚椎は軸椎と呼ばれます。この2つの椎骨は他の椎骨と比べ特殊な形をしています。
環椎は直接頭骨を支えている椎骨で、他の椎骨にはある椎体と棘突起がなく、横突起が短くあり形としては環状になっているのが特徴的です。
軸椎は椎体上面に歯突起が垂直に伸びているのが特徴で、この歯突起は環椎と組み合わさり環軸関節を形成します。 環軸環椎は頭部の回転運動を行う働きがあります。
主な原因
多くは小児期・学童期にみられる疾患です。この時期では環軸関節面が浅く未発達であること、また周囲の靱帯の緩みがもとにあることで、ちょっとした外傷や喉の炎症などにより発症することがあります。
治療方法
早期の環軸椎回旋位固定の場合は、ほとんどが数日から10日程で自然治癒します。治療では、頚椎カラーを用いた装具固定や、喉の炎症が要因とされる場合には抗生剤を使用する薬物治療が行われます。1週間以上たっても治癒しない場合には、牽引治療を行うこともあります。関節変形がみられ整復が困難な場合や神経症状を伴う場合には手術を行うこともあります。
はぴねす鍼灸接骨院では、早期回復が望める酸素カプセルや鍼灸治療を併用して行う場合があります。
また、治癒後はリハビリトレーニングも行っています。
環軸椎回旋位固定の疑いがある場合は、お気軽にご相談ください。