2015.03.03
症状
後十字靱帯損傷では、急性期に痛みや腫脹が起こりますが、その症状は早期に落ち着きます。症状としては前十字靱帯損傷とほとんど同じで、膝に不安定さをおぼえることがあります。 ただ、前十字靱帯損傷ほどの不安定感はなく、全く運動が出来なくなるということはありません。
<急性期の症状>
膝に腫れや痛みがある。
膝関節に可動域制限が起こる。
<慢性期の症状>
スポーツ活動中、膝が不安定に感じる。
脛部に痛みを感じる。
後十字靱帯とは?
後十字靱帯は膝を支える4本の重要な靱帯のうちの1つで、PCL(ピーシーエル)と呼ばれています。膝の中央部の前十字靱帯(ACL)と交差する位置にあり、脛骨(すねの骨)の後方から大腿骨(太ももの骨)の前方へ走る太い靱帯です。 この靱帯は、膝関節の回旋の中心軸として機能し、脛骨の後方移動を制御する役割を果たしており、前十字靱帯と合わせて膝関節の動きをコントロールする重要な働きをしています。
主な原因
後十字靱帯は前十字靱帯に比べ2倍ほどの強度があります。そのため、前十字靱帯損傷よりも起こる頻度は少なく、大きな力が加わらない限り損傷することはありませんが、脛骨が大腿骨から後ろ方向にずれる様な強い力が加わった時などに起こります。 主に、ラグビーなどの接触が激しいスポーツやスキーなどで膝を強打した場合に損傷することがあります。 また、交通事故で車のダッシュボードに衝突したり、転倒して直接膝関節に強い力が加わったりした時に損傷してしまう場合もあります。 衝撃が強かった場合には後十字靱帯の脛骨付着部で剥離骨折を伴うこともあります。
治療
後十字靱帯損傷は前十字靱帯損傷に比べ日常生活への影響がそれほど大きくないこともあり、ほとんどの場合は保存的治療を行います。 保存的治療では、筋力訓練と関節可動域訓練などのリハビリ治療を行い、経過を観察するのが一般的です。 また、前十字靱帯や内外側の靱帯と一緒に損傷した場合や脛骨付着部の剥離骨折を伴った場合には、手術が適応されることもあります。
はぴねす鍼灸接骨院では、早期回復が望める酸素カプセルや鍼灸治療を併用して行う場合があります。
また、治癒後はリハビリトレーニングも行っています。
膝関節後十字靭帯損傷の疑いがある場合は、お気軽にご相談ください。