2023.12.09
今回ご紹介する患者さんは50代女性。
食事中に顎関節に違和感があり、その数日後には口が開かなくなってしまいました。
夜間時の痛みで熟睡できないとのことでした。
原因は頸椎のズレ(首の骨の位置のズレ)でした。
顎関節の痛みの予防方法についてご紹介します。
①ストレッチ
②マッサージ
③ツボ押し
①ストレッチ
頸椎に付く筋肉として「肩甲挙筋」「斜角筋」「僧帽筋」が挙げられます。これらの筋肉が使いすぎ・疲労によって固くなると、頸椎が引っ張られて頸椎の位置がズレてしまい、顎関節痛の原因になってしまうことがあります。ストレッチで固まった筋肉を柔らかくして、頸椎の位置がズレるのを防ぎましょう。
1.肩甲挙筋のストレッチ
1.写真の様に頸の後ろで手を組みます。
2.そのまま前に倒して、ストレッチしていきます。
※ゆっくり、呼吸を止めずにストレッチします。
2.斜角筋のストレッチ
1.鎖骨を押さえ、鎖骨が動かないようにします。
2.そのまま斜め上方に伸ばして、ストレッチしていきます。
3.僧帽筋のストレッチ
1.伸ばしたい方の手を、写真の様に後ろに回します。
2.なるべく両方の肩の高さが同じ高さになるようにします。
3.そのまま頭を押さえストレッチしていきます。
②マッサージ
顎関節の痛みは固いものをよく食べる方や歯ぎしりをしている方にもみられる症状です。痛みが出る顎の筋肉を直接マッサージすることも効果的です。今回は「咬筋」と「側頭筋」のマッサージをご紹介します。
a.咬筋(こうきん)
歯をグッと噛みしめたときに頬から顎にかけて緊張する筋肉が咬筋です。
指で押して、ズーンとイタ気持ちいい場所を指で優しくグリグリと押しほぐします。
b.側頭筋(そくとうきん)
先ほどの咬筋の場所から頭頂部に上がっていき、頬骨を超えたところにあるのが側頭筋です。こちらも歯をグッと噛みしめると緊張するのが触れて分かります。咬筋と同様、指で押してズーンとイタ気持ちいい場所を指で優しくグリグリと押しほぐします。
③ ツボ押し
顎関節に関係するツボで「下関」「合谷」というツボがあります。
また、肩の凝りが強い方や手先が冷えるという方は、顎関節の痛みの原因として頸椎のズレが存在している場合があります。この場合は頸椎に付いている筋肉から緩めていく必要がありますので、「天柱」を追加でご紹介していきます。
写真の場所を指でグッと5秒間押していきます。これを5回繰り返しましょう。
※押して不快な痛さがあるところは、押さないようにしましょう。イタ気持ちいいところを押しましょう。
1.下関(げかん)
このツボは顎の痛みや歯痛、耳鳴りの治療で使われます。下顎の関所という意味で、顎に深くかかわるツボです。美容でも顔のたるみ改善効果が期待できます。
2.合谷(ごうこく)
このツボは肩の前部、首、顔の症状に使われます。また、麻酔効果があると報告されており、痛みの感じ方を和らげる効果があります。
3.天柱(てんちゅう)
このツボは肩こり、頭痛などの治療で使われます。天(頭)を支える柱(首)という意味で、頭や首の症状に効果があります。
今回は顎関節の痛みに対する予防をご紹介させていただきました。
どれも簡単にできますので、日常に取り入れてみてください(^^)
精一杯サポートさせていただきます!!
岩﨑