はぴねす鍼灸接骨院ブログ 肘関節の疾患 の記事一覧
2015.03.08
症状
上腕骨外側上顆炎は手首を伸ばす時や反らす時に使う腱を痛めた状態で、内側上顆炎は手首を内側に曲げる時に使う腱を痛めた状態で、それぞれ肘の外側・内側に痛みを生じます。
この2つの疾患は、通称テニス肘と呼ばれ、主に、上腕骨外側上顆炎はテニスのバックハンドの動作で、上腕骨内側上顆炎はフォアハンドの動作で痛みが発生します。
<外側上顆炎の症状>
テニスのバックハンドの様な動作で肘の外側に痛みがある。
雑巾を絞る時やドアノブを回すとき、手の甲を上にして物を持ち上げる動作で痛みがある。
<内側上顆炎の症状の症状>
テニスのフォアハンドの様な動作で痛みがある。
雑巾を絞る時やドアノブを回すとき、手のひらを上にして物を持ち上げる動作で痛みがある。
外側上顆と内側上顆
前腕には手首や指を曲げ伸ばしするための筋肉が通っており、その内の伸筋腱(手首や指を伸ばす筋の腱)は上腕骨遠位にある外側上顆に付着し、屈筋腱(手首や指を曲げる筋の腱)は反対側の内側上顆に付着しています。
主な原因
これらの疾患は、加齢による組織の変性をベースに、前腕の伸筋腱及び屈筋腱の使い過ぎによるストレスで起こるとされています。
それぞれの腱の付着部である外側上顆・内側上顆が慢性的に引っ張られ、力が加わり続けることで腱や滑膜に微細な損傷と炎症が起き、痛みが発生します。
外側上顆炎の場合は、テニスのバックハンドの動作や野球の投球動作などで前腕と肘に捻じれや回転のストレスがかかり続けることで引き起こります。
内側上顆炎の場合は、テニスのフォアハンドの動作で誘発されることも多いのですが、ゴルフでクラブのグリップを強く握ることで手関節掌屈筋へストレスが加わり肘の腱へのストレスが増加することで引き起こるとされています。
テニス肘やゴルフ肘とも言われますが、そのような運動を行っていない人にもこれらの疾患は起こります。
治療方法
治療時は、使い過ぎていた部位を休ませるためにも、スポーツを休止し安静にすることが必要とされます。
ただ、これらの疾患は保存的治療を行えば充分に機能回復する場合がほとんどです。
治療では、炎症を抑えるために、アイシング治療を行い。
また、手首や指のストレッチを行い、筋力強化トレーニングなどの運動療法でリハビリを進めていきます。
テニス等のスポーツにより起こった場合には、道具の改善やスイング等の動作の改造指導を行う場合もあります。
はぴねす鍼灸接骨院では、早期回復が望める酸素カプセルや鍼灸治療を併用して行う場合があります。
また、治癒後はストレッチやリハビリトレーニングも行っています。
テニス肘・野球肘の疑いがある場合は、お気軽にご相談ください。
2015.03.05
症状
肘内障は2~4歳位の子供によくみられる疾患で、手を急に引っ張ったり、捻ったりした時に起こります。外見上では腫脹や変形はみられませんが、痛がって泣き出したり、腕をだらんと下げたまま動かさなくなったりといった様子がみられます。
<損傷時の子供にみられる症状>
腕を痛がっている。
腕をだらんと下げたまま動かそうとしない。
橈骨と輪状靱帯
肘関節を構成する骨の1つの橈骨は、橈骨頭の部分が輪状靱帯により覆われています。
この輪状靱帯の中で橈骨が回転することで、前腕の回内や回外の動きが可能となります。
主な原因
肘内障は、母親が子供の手を急に引っ張った時等に発症します。手を引っ張った際に、通常固定している輪状靱帯から橈骨頭が外れることによって起こるとされています。靱帯が未発達な2~4歳の頃によくみられ、それ以降、成長と共に靱帯の固定が強固となるため成人での発生はまずほとんどありません。 鑑別しなければいけない重要な怪我として、肘関節周囲の骨折があります。高所からの転落などでの受傷機転、腫脹や内出血等の所見、整復後も痛みがとれない等の場合には、骨折を強く疑います。
治療方法
治療では徒手整復を行います。その後は特に固定の必要はなく、通常通り腕を使っても問題ありません。 ただし、5歳頃までは、手を引っ張られることにより繰り返し外れてしまうことがあるので、注意が必要となります