2015.06.01
症状
上方関節唇損傷は、関節唇上部をSLAP(superior labrum, anterior to posterior)というためSLAP損傷と呼ばれます。
主に肩の上方に痛みを伴い、特に、野球などの投球の際に痛みが生じることがあります。
<主な症状>
投球動作時で肩に痛みがある。
肩に引っかかりを感じる。
肩に不安定感がある。
クリック音がする。
肩関節の構造 【肩関節唇】
肩関節には上腕骨頭の受け皿となる関節窩がありますが、その関節窩だけでは上腕骨頭の1/4程度しか覆っておらず、上腕骨頭に対しては浅く小さ過ぎるため不安定な状況にあります。
そのため、関節窩の周りを縁取るように関節唇と呼ばれる軟部組織があります。
この関節唇は関節を安定させるだけでなく、関節の動きをスムーズにしたり、骨同士がぶつかる衝撃や摩擦を和らげる働きをしています。
また、関節唇上部には上腕二頭筋腱がつながっています。
主な原因
野球などの投球動作の繰り返しで損傷することが多い疾患です。ボールを投げる時に、関節唇上部に付着している上腕二頭筋長頭腱が引っ張られたり、肩関節にねじれの力が加わったりする動作で繰り返しストレスがかかることで関節唇に損傷や剥離を引き起こします。
野球以外ではラケット競技やバレーボールなどのサーブの動作を行うスポーツ選手などによくみられる疾患です。
治療方法
上方関節唇損傷の治療では、痛みが強い場合はスポーツを休止し、しばらく安静にします。
また、痛みが落ち着いてきたら、肩関節周囲の筋力トレーニング、特にインナーマッスル(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)を中心に鍛えていく運動療法を進めていきます。
また、野球などのスポーツが原因となる損傷の場合には、投球動作などのスポーツ動作のチェックや指導を行い改善していくことがあります。
損傷や剥離の程度が大きく、症状が強い場合などには関節鏡を用いた修復手術などを行う場合があります
はぴねす鍼灸接骨院では、早期回復が望める酸素カプセルを併用して治療を行います。
上方関節唇損傷の疑いがある場合は、いつでもお気軽にご相談ください。